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2015.10.21

中学校訪問にて

私が中学校を卒業したのは、さかのぼって25年前になりますが、先日、ある中学校の先生とお会いしました。

今回、お会いさせていただくにあたり、お会いする前日に、3年生の学年集会で講演することを依頼されました。

翌日、校舎内にある体育館に255名の生徒が集められていました。

3年生のこの時期といえば、高校受験という大きな節目を迎えようとする大切な時期です。

話すことはおおよそ考えていたとはいえ、それでもあるところでは大人の言うことを素直に受け入れられないような難しい時期です。

慎重に話をしなければ、これまで積み上げてきたものを壊してしまうことを瞬時に察しました。

事実、自分なりに言葉を選びながらの話ですから、たどたどしいところもあったと思いますが、精一杯のエールを生徒たちに送らせていただきました。

学年集会のあと、全校生徒が一斉に行う掃除を見学させてもらいました。

私は3年生の生徒が行う長い廊下の雑巾がけを見学させてもらったのですが、誰1人としてさぼろうとする生徒はいませんでした。

それどころか、幅3mにも満たないような廊下、長さ20mもあろうかという長い廊下を、無言で、キビキビした動きで雑巾がけをしていました。

ある生徒が雑巾がけで走り出せば、そのあとを隙間なく追いかけるように雑巾がけで走り出し、そのあとを次なる生徒が追いかけるというものです。

当然、彼らの息はあがっているのですが、拭き終わったあとは、拭き始めの位置に全力で走って戻る。

そして、また同じ行動を時間が許す限り繰り返すのです。

彼らが同じ場所を20分ほどかけて何往復していたのかは分かりませんでしたし、何のためにそこまでして取り組んでいるのかも分かりませんでした。

もしかすると、そのことは彼ら自身もわかっていないのかもしれません。

ただ、その場の「空気」というものが彼らを動かしているのかもしれないということと、1つのことに取り組みきっていこうとする「姿勢」が感じられました。

このことは、企業の「組織文化醸成」といったものに通ずるものがあるのではないかと思います。

今回、学年集会でふれあった255名の3年生たちにむけ、中学校から発注があった卒業記念DVD制作販売に気持ちを込めて取り組んでいこうと思います。

お世話になった先生方、3年生の生徒のみなさん、この度は本当にありがとうございました。

中嶋