意外と知らない「@」
メールアドレスといえば、必ず「@」が入っていますね。
今日はこの「@」について、意外と知らない知識をお伝えいたします。
「@」の読み方
ほとんどの方は何の疑問もなく「アットマーク」と呼んでいますね?
実はこのアットマーク、和製英語なんです。
アットマークは英語では「at sign」、つまり「アットサイン」といいます。
ただし、メールアドレスの中などに使われているときは、たんに「at」と呼ぶことがほとんどです。
たとえば、abcd@pc.co.jp
というアドレスを読み上げるとき、abcd at pc dot co dot jpと読みます。
赤字が記号部分です。
ところでこの例に示したように、「.」は「dot」と読みます。
これを「ピリオド」と読むのは誤りで、「ピリオド」はあくまでも文章の最後に打つものを指しています。
IT系「和製英語」
和製英語は日本語圏で作られた、海外では通じない用語だと言われています。
例えばIT関係でも和製英語がいくつかありますが、中にはてっきり英語だと思い込んでいたものもありますね。
そもそも「パソコン」というのも和製英語で、英語では、
「computer/desktop computer/personal computer」といいます。
他にも例えば、
●タッチパネル ⇒ touchscreen
●ノートパソコン ⇒ laptop computer
●ブラインドタッチ ⇒ touch typing
でなければ通じませんので気をつけましょう。
世界の「@」
話を戻して「@」の「アットサイン」という呼び方は世界共通なのかと思われるかもしれませんが、実はそうではありません。
少し調べた限りでも、その形に由来した名前(あだ名)をつけている国がいくつもあります。
たとえばドイツでは「サルのしっぽ」、ギリシャでは「小さなアヒル」、トルコでは「耳」、イタリアでは「かたつむり」という言葉で呼ばれているそうです。
「@」の歴史
歴史は意外に古く、メールアドレスに使われるずっと前から利用されてきた記号です。
6,7世紀にはすでに使われていたという説もあり、19世紀のタイプライターにもすでに @ のキーがありました。
それでは @ は電子メール以外にどのような使われ方をしているかというと、多くの場合、物の単価などを表すときに用いられています。
今でも、お店等で@300円×3という感じで、単価300円という値札を見ることがあります。
メールアドレスに使われる「@」
メールアドレスに@を使うようになったいきさつは次のようなものだといわれています。
1972年ごろ、電子メールのシステムを開発していたRay Tomlinsonが、アドレスに使用する名前と所属をつなげる記号を探していました。
どこまでが名前でどこまでが所属なのかが一目瞭然になる必要があるため、この記号としてアルファベットを使うわけにはいきません。
かといって新しい記号をデザインすると、その記号の普及が困難になるため、それまでのタイプライターにすでに使われていた記号として「@」を選んだといわれています。
「@」は前述のように本来「at」を意味する記号なので、意味の上でもまさにぴったり。
こうして、電子メールのアドレスは
名前 @ 所属
という書き方が定着したといわれています。
何となく知っていることも、調べてみると意外と奥が深いですね^^